【自伝】インフラエンジニアが転職を決意するまで|34.さよなら理不尽 (最終話)

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さよなら理不尽

今日は退職の日。

この会社と縁が切れる日だ。

次の会社で上手くやっていけるのかという不安があるが、それよりも、この環境から脱出できることに安堵していた。

そして最終日の今日、若手が送別会を企画してくれた。私は主役なので予定通りに居酒屋に到着するも、U主任とかK主任はいない。

多分、私の抜けた穴とか含めて忙しくて、送別会の時間すらも惜しいのかもしれない。

もうね、そこに関しては多少の同情と申し訳なさみたいな気持ちだった。

少し遅れてD係長がやってくる。

D係長「あいつらこういう時ですら、調整して来れないからダメなんだよな!」

・・1%ぐらい言っていることは分かるけど、あなたが言うのは凄い違和感。

そういう状況とか空気とか雰囲気にした元凶はあなたじゃないか?

結局、その飲み会に居たのは他チームの人の方が多く、我がチームの人の方が少ない状況であった。

他チームの人たちからは「よく耐えたな。これからも頑張れよ。」と、近くにD係長がいるから小声で苦労を労ってもらった。

そんなこんなでラストオーダーに差し掛かるころ、U主任とK主任が来た。

短時間で何を話したか覚えていないが、「本当にお疲れ」みたいなことを言ってもらった記憶がある。

そんな話をしているなかで、この人たちはこの組織の被害者なのかもしれないと思った。

一次会終了後、2次会が開催されるなら参加しようと思っていたが、思わぬ人物が声を掛けてきた。

D係長だ。

D係長「アルパパ!いくぞ!」

最悪だ・・もう話したくもないのだが、、

でも最後の最後だし、D係長の本音を聞けるかもしれない。

アルパパはD係長の誘いに乗った。

2次会の会場に到着し、D係長が凄いペースで飲んでいく。

あまり記憶がないが、覚えているのは以下のようなことを言っていた。

D係長「俺がなんでお前らに厳しくするのか分かるか?」

(・・厳しいというか理不尽なだけだけど。。)

D係長「お前らが甘いからだよ。厳しくしないと分かんないからだよ」

(・・もうわかったよ。もういいよ。)

D係長「だからありがたく思えよな!」

(・・この人は自分が気持ちよくなりたいだけだ。)

あーやっぱりこの2次会こなきゃよかった。

もう最後は、呆れと言うか、可哀そうな人だと思ってしまった。

「俺は絶対。それ以外は不正解。自分が出来ることはお前らも出来る。」

多分こういう考え方が根底にあって、まわりが見えていない。

そんなこんなでD係長の終電があるからとかで、お開きになった。

最後にD係長が握手を求めてきた。

そして、こう言った。

D係長「この会社での出来事に感謝して、頑張れよ」

アルパパ「はい。大変感謝しております。色々な意味で学ばせて頂きました。ありがとうございました。」

(本当に色々な意味で。。)

D係長が千鳥足で駅へ向かうの後ろから見ていた。

心の中で中指を立てた。

・・ってアルパパの終電は無くなっていた。

タクシー(自腹)で帰ることにする。

帰りのタクシーのなかで考えたことがある。

これから出会う人に伝えたい言葉が。

この世の中には多くの理不尽がある。

それに耐えている人がいる。

耐える価値があるのか?

自分が我慢すれば良いと思っていないか?

正解も不正解もない世界。

でも理不尽と思うなら、ぜひ近しい人や第三者に相談してみて欲しい。

世界は広い。自分の中の常識は、常識ではないことに気づかされる。

相談することが本当に苦手だったから。本当にそう思う。

自己犠牲の上で成り立つ会社組織なんてクソ食らえだ。

もっと自分本位に、自分中心で考えたっていい。

だって自分の人生だから。

この会社で過ごした数年間。

忘れたくても、きっと忘れない。

でも、もう大丈夫。

俺はこのブラック企業を脱出したんだ。

—完—-

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