【自伝】インフラエンジニアが転職を決意するまで|16.期待と不安を抱えて

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期待と不安を抱えて

O主任の下で初となる比較的大きめのプロジェクトが終わり、その後もいくつかのプロジェクトを担当した。

特に印象に残っているのはQoS(優先制御)を使ったネットワークの構築である。

優先制御って何?という所から始まったので理解に苦しんだ記憶がある。

このように技術的にも今までより難易度の高いものを扱うこともあったが、その度に自分で検証したり調べたりしながら自分のモノにしてきた。

今思えばこの時期に技術屋としての仕事の仕方が身についてきたような気がする。

そんな順風満帆だった私に転機が訪れた。

それはある日のA社出向チーム内のミーティングにて

O主任「最近、社内チームが案件が多いこともあり人手が欲しいそうだ。そして比較的出向チームの稼働が落ち着いていることもあるので何人か社内に戻ってきて欲しいという依頼がD係長からあった」

この話を聞いた瞬間には

「戻りたくない・・・」

まだ自分が戻ると聞いたわけではないのにそう思った。

元々社内チームに在籍した私は、もう会社を辞めようとまで思っていた。

その矢先にA社出向が決まり、O主任に面倒を見てもらって、今こうして仕事を楽しめている。

それなのに社内チームに戻ってしまったら、また同じように辞めたいと思ってしまうのではないか。

でも、今は前と違う。

技術的にも成長できたし、仕事を要領よくこなすことも前よりは出来るようになった。

同期のD君が会社から居なくなってしまった理由。

それは仕事が人よりも出来たから。

あの時はそんな風になりたくないと思っていた。

でも今は自分を成長させる意味でもどんどん仕事をしたい。

前の自分とは違うのだ。

前向きに考えることが出来るようになったのはO主任のお陰であろう。

自分の努力も少なからずはあるだろうがやはり良い環境(まわりの人間)だったのである。

今ならどんな試練でも乗り越えていける気がしている。

O主任がこう言った。

「アルパパくん。社内チームに戻ってくれ。」

私は幾分の遅れも無くこう返した。

「はい。承知いたしました!」

今になってふと考えることがある。

この時に首を横に振っていたら転職をしなかったのではないか?ということを。

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