【自伝】インフラエンジニアが転職を決意するまで|15.水を得た魚のように

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水を得た魚のように

A社に出向して参画した初のプロジェクトは構築段階まで進んだ。

全国にある工場に出張し、ネットワーク機器の交換と構成変更を実施していく。

日中帯は工場が稼働してい関係で作業が出来ないので、作業は基本的に深夜になる。

作業はO主任およびアルパパそしてケーブル配線をする業者さんという3人~4人で行っていく。

実際の作業はどうだったかというと、事前の検証をバッチリしていたためトラブルはほとんど無く作業を終えていった。

この調子で全国の工場に同じような作業を実施していった。

予定通り数カ月かかったが全拠点の構築が問題なく完了したのであった。

アルパパは自分がかなりの部分に携わったこのプロジェクトが無事に終わったことで誇らしい気持ちになっていた。

そして全拠点構築後の打ち上げが開催され、その席でO主任とこんな話をした。

O主任「アルパパ君、お疲れ様でした!」

アルパパ「お疲れ様でした。色々と教えて頂きありがとうございました」

O主任「いや、俺はほとんど教えていないよ(笑)とりあえず検証して分からなければ調べるっていう一通りの流れが出来ていたね。」

アルパパ「今回、検証が出来たことで色々と知る事が出来たし何より楽しかったです。」

O主任「きっともう一つ重要なもの手に入れていると思うけど気付いた?」

アルパパ「なんですかね?経験ですか?」

O主任「あ、それもそうだね。全部で2つか」

O主任「経験と自信だよ。自信持てたでしょ?」

アルパパ「あー確かに言われてみれば自信が持てました。この規模の仕事をやりきったということで。」

O主任「もう一つ言うと社内では規模が小さいからあんまりやらないけど、基本設計⇒詳細設計⇒構築っていう流れがあって、各種設計書を書いてくって事が体験できたのが良かったかなーと思うよ」

アルパパ「確かに社内では設計書らしい設計書は書かないので良い経験が出来ました。」

O主任「あ、そういえばCCNA取るって宣言していたけどどうしたの?」

アルパパ「・・・勉強してないです・・このところ全国飛び回っていたんでやる暇というか気力が無くて・・」

O主任「まあそんなもんだよね(笑)一つアドバイスすると若いうちになるべく早く取っておいた方が良いよ。年を取れば取るほど記憶力が無くなっていくから色々覚えられなくなる。根拠は俺(笑)」

アルパパ「そういうもんなのですね・・なるはやで取るようにします!」

O主任「あ、そう言えば次の仕事すでに用意してあるよ。早速明日なんだけど内容を話しても良い?」

アルパパ「わかりました!宜しくおねがいします!」

アルパパはふと思った。

社内にいた頃の自分はこんなにイキイキしていただろうか。

考えてみると・・死にかけの魚のようであった。

水を得た魚は、自由に泳ぐことが出来る。

ここで得た自信や経験が無ければ、今もネットワークエンジニアを続けていないであろう。

出来ればこのままO主任の下で経験を積んでいきたい。

でも現実はそう上手くいかないのである。

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